「昨晩、1階の軒下に巣を見つけたばかりです」——発見の翌朝にご相談いただきました。直径10cmほどの丸い巣に、出入りする蜂は数匹。正体は、「とっくりの首」が取れたばかりのコガタスズメバチの初期巣でした。4日後の夕方には解決した、早期対応のお手本のような事例です。
左:1階軒下の球形の巣(表面にいるのがコガタスズメバチ)/右:巣ごと回収したあと
コガタスズメバチの初期の巣は、とっくりを逆さにしたような独特の形をしています。女王蜂が1匹で巣作りをしている間は、この「とっくりの首」がついたまま。
ところが、働き蜂が羽化して数が増え始めると、蜂たちは首の部分を壊して、出入りしやすい丸い巣に作り替えます。今回の巣はまさにこの直後。丸い外皮に出入り口の穴がひとつ——「働き蜂が誕生して、これから一気に大きくなりますよ」というサインが出た状態でした。
ここからのコガタスズメバチの巣は、夏の間にソフトボール大→バレーボール大へと成長し、巣を守る意識も強くなっていきます。働き蜂5匹の今回は、まさに対応のベストタイミングでした。
先日のコラム(エアコン室外機の中のキイロスズメバチ)では、閉じた場所を好むキイロスズメバチをご紹介しましたが、コガタスズメバチはその逆。軒下・庭木の枝・ベランダまわりなど、開放的な場所に巣を作るのが定番です。
「軒下に丸い巣があって、穴がひとつ空いている」——この特徴が揃ったら、コガタスズメバチをまず疑ってください。アシナガバチの巣(六角形の部屋がむき出しのシャワーヘッド型)との見分け方は、予防コラムでも詳しく解説しています。
作業は夕方18時から。蜂が巣に戻って落ち着く時間帯を選び、防護服を着用のうえ、殺虫剤を使わず巣ごと回収しました。作業自体は短時間で完了。巣のあった軒下は、跡が残らないようきれいにして作業終了です。
「アシナガバチの巣もよく作られるので、予防方法も教えてほしい」というご要望をいただき、現地で蜂が好む場所と対策をご説明しました。ご自宅でできる予防は【保存版】蜂の巣を作らせない!殺虫剤を使わない予防法にまとめています。巣を作られやすいお宅は、ぜひ来春からの予防を。
昨晩発見→翌朝ご相談→4日後の夕方に解決。今回のスピード感なら、巣が大きくなる前に、料金もリスクも最小限で対応できます。
スズメバチの巣は「小さいから大丈夫」ではなく、「小さい今しかない」。軒下に丸い巣を見つけたら、近づかず、離れた場所から写真を撮ってご相談ください。