エアコンが大活躍する季節。ふと室外機をのぞいたら、中に貝殻を重ねたような模様の、球形の巣——。今回は実際の写真をもとに、「まさかの場所」に巣を作る蜂の正体と、絶対にやってはいけない対処を解説します🐝
写真から判断すると、これはキイロスズメバチの可能性が高いです。根拠は3つあります。
エアコン室外機の内部のような、狭くて囲われた場所を初期の巣に選ぶのは、スズメバチの中でもキイロスズメバチの典型的な習性です。壁の中・床下・戸袋・室外機は、いわば「お決まりのパターン」。よく似た球形の巣を作るコガタスズメバチは、逆に木の枝や軒下など開放的な場所を好むので、この場所とは合いません。
巣の周りにいる働き蜂が小柄で、全体的にオレンジがかった黄色をしています。キイロスズメバチは名前の通り、体全体が黄色っぽく見えるのが特徴。働き蜂は2cm前後と、スズメバチの中ではやや小さめです。
巣の外皮が貝殻を重ねたような模様の球形で、すでに働き蜂が数匹活動しています。7月中旬・巣のサイズ10cm前後・働き蜂が数匹——このバランスが、キイロスズメバチの初期巣の育ち方とぴったり合っています。
※写真だけで100%の断定はできません。とはいえ対処の方針は変わりませんので、このまま読み進めてください。
キイロスズメバチには、他の蜂にはあまりない特徴があります。それが「引っ越し」です。
つまり、「小さいから様子見」が一番危険なんです。今の「巣10cm・働き蜂数匹」の段階なら、短時間で安全に対応できます。放置すると、秋に別の場所で「大物」になって返ってきます。
見つけたら、そのエアコンの使用をいったん控えて、離れた場所から写真を撮ってプロにご相談ください。
防護服を着用し、エアコンの電源を切ってから、殺虫剤を使わずに巣ごと回収します。機械を傷めない方法で対応しますので、「エアコンが壊れないか心配」という方もご安心ください。
この記事の公開後、実際に安曇野市内でエアコン室外機の内部にできたアシナガバチの巣のレスキューを行いました。ファンガード(前面の丸い網)越しに、巣と蜂が見えています。
そしてこの現場では、作業中に予定になかった2つ目の巣を発見しました。場所は、室外機のすぐ横にある配管カバー(ダクト)の中。外からはまったく見えない位置です。
室外機に巣がある家は、配管カバーの中にも作られていることがある——これはこの現場で改めて確認できた、プロの点検ポイントです。当店では室外機の案件では、周辺のダクトや隙間まで必ず点検してから作業を完了します。この日も2つの巣を、殺虫剤を使わずにまとめてレスキューしました。
キイロスズメバチのような「閉じた場所」派の蜂には、ニオイの予防に加えて物理的にふさぐ予防が効果的です。木酢液・ハッカ油の使い方や、換気口・隙間の対策は、こちらのコラムで詳しく解説しています。
👉 【保存版】蜂の巣を作らせない!殺虫剤を使わない予防法(木酢液・ハッカ油)