春の巣作りは、冬を越した女王蜂がたった一匹で始めます。起点は「女王が入り込める隙間」。そこを秋のうちに塞げば、来年の営巣はかなり減らせます。換気口・軒天・戸袋・配管まわりなど7箇所を、使う道具つきでチェックリストにしました🐝
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蜂の巣を駆除していると、「毎年ここに作られるんです」というお話をよく伺います。これには理由があります。
スズメバチもアシナガバチも、秋に生まれた新しい女王蜂だけが冬を越します。働き蜂も、それまでの女王蜂も、冬には死んでしまいます。生き残った新女王は、朽ち木の中や屋根裏、壁の隙間などで単独で冬眠し、春(4〜5月)に目を覚まして、たった一匹で巣を作り始めます。
つまり、春の巣作りの起点は「一匹の女王が入り込める隙間」です。そこを秋のうちに塞いでおけば、来年の営巣をかなり減らせます。10〜11月は、この作業に一番いい時期です。蜂の活動が落ち着き、まだ寒すぎず、パテやコーキングもよく乾きます。
中にまだ巣や蜂がいないか、確認してから塞いでください。閉じ込めると、蜂が別の出口を探して室内側に出てくることがあります。壁の中や屋根裏で羽音がする、特定の隙間から出入りしているという場合は、塞ぐ前にご相談ください。
台所・浴室・トイレの換気口、基礎の床下換気口。網が破れている、そもそも網がないという家は多いです。ここは実際に営巣される代表格で、当店でも「換気窓の破れた網の中に巣」という現場がありました。
対処は防虫網(ステンレスメッシュ)を張ること。通気をふさいでしまうとカビや結露の原因になるので、目の細かい網で覆うのが正解です。パテで完全に埋めてはいけません。
屋根の裏側の板です。経年で反ったり、釘が浮いたりして数ミリの隙間ができます。女王蜂はそこから屋根裏に入ります。コーキング材で埋めます。
内部が空洞で、雨も風もしのげる——蜂にとって好条件です。しかも人が滅多に開けません。秋のうちに一度開けて中を確認し、隙間があれば塞ぎます。
壁に穴を開けて配管を通している部分です。施工時のパテが痩せて隙間ができていることがよくあります。エアコン用パテ(乾かない粘土状のもの)で埋め直します。ホームセンターで数百円です。
室外機そのものに営巣されるケースも多いので、こちらの記事もあわせてご覧ください。
数ミリの割れでも、蜂は入ります。外壁用の補修材かコーキングで埋めます。ひびが大きい(幅5mm以上、長さが伸びている)場合は建物側の問題かもしれないので、工務店に相談を。
屋根の端の部分です。高所になるので、ここは無理をせず業者に。脚立からの転落は毎年多い事故です。
意外な盲点です。ブロック塀の空洞や、物置の扉のゴムパッキンが劣化した隙間。隙間テープで対処できます。
通販で選ぶ場合の参考に置いておきます(価格・在庫はリンク先でご確認ください/広告リンクです)。
7箇所すべてを完璧に塞ぐのは現実的ではありませんし、通気を殺すと家に良くありません。過去に巣を作られた場所の周辺と、換気口——この2つだけでも効果があります。まずは巣ができたことのある場所から見てみてください。
塞げない場所には、忌避処理を組み合わせます。木酢液やハッカ油を使った方法を予防の記事にまとめています。春先(3〜4月)にもう一度散布しておくと、女王蜂が営巣場所を探す時期に効きます。
また、巣を取った跡の掃除が済んでいない場所があれば、そちらも先に。フェロモンが残っていると、せっかく塞いでもすぐ隣に作られます。
この記事でご紹介した作業のうち、軒天・破風板・2階の換気口は脚立や梯子が必要な高さです。秋は日が短く、夕方の作業は足元が見えにくくなります。届かない場所は「来年、巣ができたら業者を呼ぶ」と割り切るのも立派な判断です。