スズメバチの巣の外皮にあるマーブル模様は、蜂がどこから木の繊維を集めたかの記録です。一つとして同じものはありません。駆除で奪った命を無駄にしない——冷凍から仕上げまで6ステップ、材料は2,000円台でそろいます🐝
※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。※記事内の画像は内容をわかりやすく示すためのイメージ図です。
駆除が終わったあと、「この巣、記念に取っておけますか?」と聞かれることがあります。特にお子さんのいるご家庭で多い質問です。
答えは「条件つきでできます」。スズメバチの巣は、あの六角形が幾何学的に美しく、外皮のマーブル模様は一つとして同じものがありません。あれは蜂が木の繊維を噛み砕いて唾液と混ぜた「紙」です。木の種類や場所によって色が変わるので、あの縞模様は蜂がどこから材料を集めたかの記録でもあります。
当店の考え方は「無意味な殺生はしない。奪う命は最小限に、奪った命は無駄にしない」です。オオスズメバチの標本づくりと同じ発想で、巣もまた残せます。
巣をジッパー袋に二重に入れて、冷凍庫へ。1週間はしっかり凍らせます。目的は2つ。残っている幼虫・蛹を確実に死なせることと、巣に潜んでいるダニやカツオブシムシの卵を殺すことです。
ここを省くと、数ヶ月後に部屋の中で小さな虫が湧きます。食品と分けて、必ず密閉してください。
解凍したら、ピンセットで育房(六角形の穴)の中の幼虫・蛹・繭のフタを取り除きます。これが一番地味で、一番大事な工程です。残すと腐敗して、強い臭いが出ます。
外皮を残したまま飾りたい場合は、底の部分を少し開けて中身だけ出します。断面を見せたい場合は、思い切って半分に切ると層構造が見えて標本らしくなります。
風通しのいい日陰に置いて、しっかり乾かします。直射日光は避けてください。色が抜けて、あのマーブル模様が薄くなります。
柔らかい筆で優しく払います。息で吹くのもアリですが、粉が舞うのでマスクを。水洗いは厳禁です。巣は紙なので、濡らすと崩れます。
木工用ボンドを水で3〜5倍に薄めて、筆で薄く塗ります。巣は見た目より脆く、触るとポロポロ欠けます。薄めたボンドを染み込ませると、かなり丈夫になります。
濃いまま塗ると白く残ったり、表面がテカったりします。薄く、数回に分けてが基本です。1回塗るごとに完全に乾かします。
屋外か換気のいい場所で、20〜30cm離して薄く吹きます。一度に厚く吹くと垂れます。2〜3回に分けて、間に乾燥時間を置いてください。
これで表面が保護され、手で触れても崩れにくくなります。
完成したらケースに入れて、防虫剤と一緒に。剥き出しで置くとホコリをかぶり、湿気を吸います。
通販で選ぶ場合の参考に置いておきます(価格・在庫はリンク先でご確認ください/広告リンクです)。
念のため書いておきますが、巣オブジェに魔除けや厄除けの効果はありません。「スズメバチの巣は縁起物」という話を聞くことがありますが、あくまで言い伝えです。あの造形が面白いから飾る——それで十分だと思います。
お子さんの自由研究にもよく合います。いつ・どこで(市町村まで)・何の蜂の巣かを書いた小さなラベルを添えると、ぐっと標本らしくなります。成虫の標本づくりと並べて飾るのもおすすめです。
当店では、駆除した巣の回収・処分を無料で行っていますが、「記念に取っておきたい」とお申し出いただければお渡しします。作業前にひとことお声かけください。冷凍の方法や中身の処理についても、その場でご説明します。